小林有吾 「アオアシ」が超面白いので本当におすすめしたい

マンガ大賞2017にノミネートされているサッカー漫画、アオアシ

昨年マンガワンでとりあえず内容把握だけでもと思い読み始めると、もう1話の時点であまりの面白さに圧倒され、時間を忘れて夢中で読み進め、単行本でいう3巻に差し掛かったところで号泣…。

サッカーなんて全く知らないのにこれは久々に熱くなれそうな漫画に出会えたと興奮で鼻息を荒くしながら本屋に走り全巻揃えました。

 

 

以下ネタバレ注意

アオアシ 1 (ビッグコミックス)

アオアシ 1 (ビッグコミックス)

 

 

あらすじ

簡潔にいうとサッカーの強豪校でもなんでもない愛媛のごく普通の一般中学に通う青井葦人(アシト)がサッカーのユースチームに入ることになり、プロ目指して奮闘する話。

このユースが舞台になっているところがスポーツ漫画として斬新で作品を盛り上げている要素だと思います。

普通のスポーツ漫画ならば数巻進めば大抵ライバル校の一つや二つ出てくるのに、アオアシは8巻時点でそれが全くなく、ほとんどのサッカー描写がユースでの練習風景。

チーム内の練習を見せられているだけで果たして面白いのか?と思いきや、手に汗握るほどの緊張感とアシトの成長によりサッカーがどんどん広がっていく高揚感、そして話が散らばらないお陰でサッカー描写的にもストーリー的にも抜群に読みやすい。

スポーツ漫画でメインキャラの特徴や設定などの全体像がよく掴めきれていない内にライバルチームがわらわら出てきてしまうと、正直キャラの把握で精一杯だったり、もっと主人公やその周りを深く掘り下げて欲しいことが多いので、アオアシのようにアシトを軸として話が展開され目標達成のために課題を1つ1つクリアしていく流れは感情移入がしやすいし、単純に内容が分かり易いです。

 

サッカー知らなくても全然OK

アオアシを推しておきながら実のところサッカーの知識は皆無なので、今まで別のサッカー漫画を読んでも試合でキャラがどういう動きをしてどういう経緯があって得点につながったのかというのは「ん?」と疑問に思った部分があっても仕方なく読み流していました。

でもこのアオアシは試合ですべて「何をやっているのか分かる」のがすごい。

というのも得点する場面より「ゴールまでの課程」が重視されており、広いフィールドでのスペースの使い方やボールを持っていない選手の動きが丁寧に描かれるのでゴールのシーンが切り取られないのと、サッカーの様式美を感じられるような頭脳プレーが多いからだと思います。

サッカーの試合ではそうそう点が入るものではないのでついゴール場面に目が行きがちですが、そもそもあの広いフィールドでディフェンスを躱してシュートチャンスを作り出すことって本当にものすごい事なんだなあと素人ながら感じました。

それと選手達がサッカーをしている時もそうでない時も、とにかく四六時中「考える」ことがある意味試合の展開を選手が直接解説してくれるようで、手に取るように選手の動きが分かります。

各所で多く見かける「サッカーに対する知識や興味がなかったが抜群に面白かった」というレビューをいつも大きく頷きながら読んでます。

そしてこの頭脳プレーをより面白くしているのが、未だ本人も気がついていないアシトのある「天賦の才能」によるもの...。

この才能を買われてアシトはユース入りしますが、話が進むごとに能力が開花し覚醒に向かっていく様は鳥肌ものです。

 

アオアシ(4) (ビッグコミックス)

アオアシ(4) (ビッグコミックス)

 

キャラクターについて

ユースって結局は強い選手の寄せ集めで苦労知らずなのでは…となんとなく思ってましたが、1人残らず「絶対プロになる」という明確な目標を持って入団しているので、楽しくサッカーなんて考えの者はおらずみんな必死です。

当たり前ですがユース生はサッカーが元々抜きん出て上手いのでそれぞれ自分のサッカーに自信があって、我が強い。

アシトの所属するエスペリオンユースはジュニアユース(中学)からの昇格生が多いので、幼少の頃からサッカーの基礎やチーム戦略が叩き込まれていますが、もちろんアシトはそんな事は教わってこなかったのでユースに入ってからも何度も挫折を繰り返します。

こういう今までサッカーをやってきた「環境の違い」から、ジュニアユースのいわゆるアカデミー育ちと葦人のようなセレクション合格やスカウトで外から入団してきた者とがまあ噛み合わず、はじめは意思の疎通が全くできない。

そんな状況を打破するべく葦人が自分に何が足りないのかを試合中考えに考え立て直すまでの流れが5巻~6巻で描かれていて…

このシーン、最近スポーツ漫画からめっきり遠ざかっていた自分にまたあの快感を教えてくれました。

脇キャラではアシト母とお兄ちゃんもすごくいい味出してます。

アオアシに良い味出してないキャラなんていないんですけど...

最初に書いた号泣の原因も男前な母ちゃんで、葦人が上京する電車のシーンは原作者小林先生の実話が混じっているとか...一見あったかくて優しいザ・母親じゃないところが余計に泣かされます...

葦人属するエスペリオンの成長、Wヒロインとの恋の行方など続きが気になる要素満載で楽しみです。

 

色々書きましたが一言でいうと、アオアシ超面白い。

毎週読んでてつなぎとか箸休め回がない。全話面白い。

 

マンガ大賞とってほしいな。

追記:マンガ大賞4位おめでとうございます!

 

mominokirin.hatenablog.com