鹿のいほり

漫画の感想など

「先生!」 河原和音 感想 当て馬が尊すぎてしんどい

JKと先生の卒業までの恋愛を描いた少女漫画。

 

2017年秋に広瀬すずさんと生田斗真さんが主演で映画が公開されるらしく、キャンペーンで3巻無料だったので試しにと読んでみたんですが...

あまりにも自分の理想の先生×生徒漫画だったので文庫版の最終11巻までを一気読みしました。

 

 

 

途中まで…8巻までは眼鏡でヘビースモーカーな伊藤先生と、一途に先生を思う響の恋を温かい目で見守ってたんですよ。

交際してることを堂々と公言できないもどかしさから何度もすれ違ったりまたくっついたりを繰り返す王道展開をニヤニヤしながら読み進めていたんですが...

9巻でとある当て馬が登場してからはそっちが気になって気になって仕方がなくなってしまい、最後まで読破してもその当て馬のおかげで何だかメインの二人どころではなくなってました。

なのでここではメイン二人ではなく、その当て馬である藤岡勇輔くんのことを書きます。

 

以下ネタバレ注意

 

 

メインの話ではないので色々割愛しますが、紆余曲折あり響と先生は付き合うようになり響が所属する弓道の部活関係で文武両道イケメン藤岡くんに出会います。

ヒロインの響は先生と付き合っていく上で悩んでも仕方のないことをグダグダ一人で考えてしまう子で、それまではその都度先生が何があっても二人なら大丈夫、と大人の余裕で励ましてきた流れだったんです。

が、藤岡が出てきたことによって、先生はやはり同年代の男子と付き合った方が響にとっての幸せになるのではと考え始め、響と少し距離をおくことに。

そこで藤岡の響へのアタックが始まるんですが、常に響の幸せを第一に考えて傷心の彼女に寄り添い、ただ一緒にいてくれる藤岡を

「人のことどうでも良さそうで意外とちゃんと見てくれている」

「わかりにくいけどやさしい」

こういうところが伊藤先生そっくりで、先生が高校生だったらこんな感じなのかなあ…と2人を重ねる響。

藤岡と付き合えば手をつないで街を堂々と歩けるし、自転車に二人乗りして帰ったり普通に高校生らしい恋愛ができる…

そんなことを考えたりもしますが、結局最後は先生を選びます。

 

その時の藤岡くん、それはもう引き潮のように静かに身を引くんです…

どこまでも優しい…

 

先生! 10 (集英社文庫―コミック版)

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左が藤岡くん

 

彼は一般的な当て馬像とは一致しなかったというか、個人的に全然当て馬っぽさを感じなかったんですよね。

言い方が悪いけどある意味存在感は薄いかも。

普通当て馬ってヒロインの女子を振り向かせるために必死になってかなり積極的な行動を取りがちで、そういう強引さに女子はドキッとするし、この人もアリかも…ってグラグラくるんだと思うんですよね。

ところがこの2人、キスどころか手すらつなぎません。

よく色んな少女漫画の当て馬がまとめられている画像でなかなかのイケメン達が「俺の物になれよ」的なセリフとともに紹介されてますが、

これを見ていて藤岡くんがここにいたらたぶん浮くなあと。

 

だってただのいい人なんです藤岡くん。

高校生とは思えないほど人格者だし、優しすぎてこっちが苦しくなってくるくらい。

一体どんな親に育てられたらこんな素敵な子になるんだろうか。

 

でも10近く歳の離れた嫉妬なんて無縁に思えるあの伊藤先生のライバル役だし、このくらい大人びて余裕のある設定の当て馬にしないと読者も魅力を感じなかっただろうなあと後から思いました。

伊藤先生のライバルが響とイチャイチャしたり無理やりキスとかしてたら多分この作品の雰囲気を壊していたと思います。

藤岡くんでよかった。

 

この作品は終わり方が割とあっさりでその後の展開は読者が自由に想像できるラストなので、後日談的な番外編があるのかなと思ったらないんですね。

ぜひともこの聖人藤岡くんのその後の話が読みたいです。

 

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